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交通誘導警備員には、(A)と(B)の2種類の区分があります。
交通誘導警備員(A)は、交通誘導業務検定1級または2級に合格した警備員を言い、「検定合格警備員(A)」と呼ばれることもあります。
交通誘導警備員(B)は、1級や2級の資格を持たずに交通誘導業務を行う警備員のこと。交通誘導業務を行う上で、必ずしも資格取得が必要なわけではありません。
以上を踏まえ、ここでは、交通誘導警備員の資格の種類や交通誘導警備員(A)の仕事内容、交通誘導警備員(A)になるための方法、交通誘導業務検定1級と2級の違いなどについて詳しく解説します。
交通誘導員の専門的な資格のうち、特に現場で役立つとされている資格が交通誘導業務検定と保全安全管理者の2種類。以下、それぞれの資格の概要を見ておきましょう。
警備業務に関連する国家資格として、警備業務の種類別に6種類の警備業務検定がありますが、それらのうち交通誘導業務に特化した資格が交通誘導警備業務検定です。
なお、交通誘導業務検定は、交通誘導員になるための必須資格ではありません。ただし、高速道路や国道などの重要な道路で工事を行う際には、有資格者を1名以上配置しなければならないという決まりがあるため、警備会社は所属警備員に対し、資格の取得を積極的に推奨しています。
保全安全管理者とは、公益財団法人・高速道路調査会が主催している民間資格。高速道路上の作業現場においては、保全安全管理者の有資格者を必ず配置しなければなりません。
配置すべき有資格者は、警備員でも工事会社の作業員でも、どちらでも構いませんが、近年は工事会社の作業員が資格を取得しているケースが多いとのこと。そのため、保全安全管理者の資格を持っている警備員は、多くの現場で重宝されるようです。
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交通警備員には交通誘導警備業務検定という資格があります。この検定の2級または1級を取得している警備員(A)と、資格を取得していない警備員(B)とでは、担当できる業務が変ってきます。
では、検定合格警備員(A)の配置が必要となる警備業務にはどのようなものがあるのでしょうか。
高速道路や自動車専用道路、都道府県公安委員会が指定した一般道路において工事を行う際には、検定合格警備員(A)を1名以上配置する必要があります。
「検定合格警備員の配置の基準」(国家公安委員会規則)によると、高速道路や自動車専用道路において交通誘導を伴う工事を行う際には、検定合格警備員(A)を1名以上配置しなければなりません。
配置された検定合格警備員(A)は、一般的な交通誘導業務に加え、交通誘導隊の責任者としての業務を任されることもあります。
都道府県公安委員会が指定する一般道路で交通誘導を伴う工事を行う際にも、検定合格警備員(A)を1名以上配置しなければなりません。ほぼ全ての国道、および県道や市道のうち主要幹線が、検定合格警備員(A)の配置道路として指定されています。
高速道路の場合と同様に、交通誘導隊の責任者としての業務を任されることもあります。
交通誘導警備業務検定では、交通誘導の専門知識だけではなく、交通事故時の適切な対応法も出題範囲となっています。そのため、もし担当している工事現場の周辺で交通事故が発生した場合には、応急処置や警察との連携などを含め、有資格者として冷静かつ適切な対処が求められます。
検定合格警備員(A)になるための資格取得方法と資格試験の試験内容、難易度などを確認しておきましょう。
検定合格警備員(A)になるためには、交通誘導警備業務検定に合格する必要があります。交通誘導警備業務検定には1級と2級があり、1級は2級に合格した後に1年以上の実務経験がないと受験資格を得られません。そのため、まずは2級の合格を目指すことになります。
交通誘導警備業務検定2級の合格を目指すルートは、「特別講習」と「直接検定」の2つです。また、特別講習には3種類あります。それぞれ手続などの詳細が異なっており注意が必要です。それぞれの方法を具体的に見てみましょう。
一般社団法人警備員特別講習事業センターの委託を受けた全国警備業協会または各都道府県の警備業協会が開催する「特別講習」を受講します。修了考査に合格すれば都道府県公安委員会に検定合格証明書の交付を申請し、欠格事由などがなく交付を受ければ2級検定合格者となり、検定合格警備員(A)になることができます。
特別講習の講習受講時間は、学科が7時限で実技が5時限(1時限50分)です。修了考査の4時限と合わせ、丸2日間16時限で資格取得を目指します。
この特別講習の受講は基本的に協会員である警備業者が申し込むため、協会員となっている警備業者に所属している警備員であることが前提です。もっとも、協会員ではない業者に所属している場合でも受験できるケースはあります。また、警備会社に入るよりも先に資格を取得したい場合は、別のルートを選択することになります。
警備業協会で実施される特別講習ではない特別講習として、一般を対象としているのが「警備員になろうとする者の講習」の「特別講習交通誘導警備業務2級」です。受講したいときは一般社団法人警備員特別講習事業センターに申し込みます。もうひとつが、特定非営利活動法人警備人材育成センターが実施する講習会です。受講に当たって警備員である必要も警備会社に所属している必要もありません。
こちらの2つの講習を受講した場合も警備業協会の特別講習と同様で、修了考査に合格し、検定合格証明書の交付を受ければ2級検定合格の資格が得られます。ただし、警備員でない人はこの段階では検定合格警備員(A)とはならないため、警備会社に入社して警備員となったときに検定合格警備員(A)となります。
「特別講習」を受けなくとも、自分で交通誘導警備業務検定2級の試験に申し込んで合格するルートがあります。申込先は都道府県公安委員会です。現役の警備員なら試験合格者となることで、警備員以外の人は試験合格者となり警備員となることで検定合格警備員(A)になることができます。
特別講習の本講習受講にかかる費用は直接検定より高く、税込みで33,000円です。所属する警備業者が会社負担で受講させてくれる場合は別にして、個人で負担する場合は直接検定がお得です。ただし、直接検定でも早めに合格しなければ結果的に高くつく可能性があります。直接検定にかかる費用は手数料で14,000円です。「警備員になろうとする者の講習」の「特別講習交通誘導警備業務2級」の費用は税込み79,200円となっています。
特別講習の修了考査は学科1時限と実技3時限で行われます。1時限は50分間です。学科試験と実技試験で問われる内容自体の難易度は運転免許試験と同程度ともいわれており、決して高いものではありません。ただし、学科試験・実技試験ともに合格基準が90%に設定されているため、知識不足やうっかりミスが原因で合格を逃してしまう可能性もあります。しっかりと準備しておくべきでしょう。学科試験は5肢択一式20問となっており、90%をクリアするには1問も落とさないくらいの心構えが必要です。
直接検定も修了考査と同様に学科試験で90点以上、実技試験でも90点が合格となっています。注意すべきは学科試験をクリアしないと実技試験に進めない点と、実技試験が減点方式で行われる点です。実技試験はひとつの試験項目が終るごとに採点し、90点を切った時点で次に進まず不合格となります。もちろん、目的は最後まで受験できることではなく合格です。
特別講習と直接検定の比較では、特別講習のほうが合格しやすいといわれていますが、それでも合格率が高いときで80%程度、低いときは60%程度となることもあります。これよりもさらに合格率が低くなるとされる直接検定に合格することは、容易なことではないことがわかるでしょう。
特別講習の修了考査でも直接検定でも、ヤマをかけるような考えでは合格は見込めません。どこから出題されても大丈夫だと思えるくらいでなければ不合格となるおそれがあります。警備業務の基本的な専門知識や法令知識、使用機材の取扱い、車両誘導や事故発生時の応急措置など広い範囲についてしっかりと準備することが重要です。
交通誘導警備業務検定には1級と2級があります。1級と2級の違い、そして1級を取得するメリットは何でしょうか。
交通誘導警備業務検定1級は2級の上位資格であり、2級に合格して1年以上の交通誘導警備の実務経験がなければ受験資格が生まれない国家資格です。交通誘導警備業務検定2級合格者が警備業務に関する基本的な部分での専門的な知識を有するのに対し、1級合格者が有するのは基本的な部分での「高度に専門的な知識」となっています。
その他、検定試験の各項目において2級よりも高度に専門的な知識を有するのが1級です。クライアントとの打ち合わせに参加して警備計画書や指令書、配置計画を作成したり、警備現場において部下の警備員を指揮統率したりします。また、交通誘導警備業務検定1級合格者は警備員の指導教育にもかかわります。2級でも警備員を指導したり教育したりすることは可能ですが、指導や教育について十分な能力があるだけでは足りず、継続して1年以上警備業務に従事していることが必要です。この年数に関する縛りが1級にはありません。
以上のことから、1級と2級の違いを簡単にいえば、2級は交通誘導警備業務に従事する中堅警備員の資格であり、1級は交通誘導警備業務全般を見渡し管理する警備員の資格だといえるでしょう。
交通誘導警備業務1級を取得する大きなメリットのひとつが、ワンランク上の管理業務に就くことが可能となる点です。前述のように高度に専門的な知識をもつ警備員として、2級の資格を持つ交通誘導警備員や資格を持っていない交通誘導警備員の配置を考えたり、指揮や指導などを行ったりできます。
そこまで責任の重い仕事をしたくないと考える人がいるかもしれませんが、職務内容が増える、高度化する、責任が重くなることによって給与がアップする点も見逃せないメリットです。警備会社によって給与体系が異なるものの、一般的には1級の資格をもっていることに対する資格手当や、担当する業務内容による加算を期待できます。
また、大規模な現場を多く受け持っている警備会社であれば、1級合格者の確保に積極的であるケースも少なくないでしょう。この場合、2級よりも1級のほうが就職に有利といえます。
2級の資格保有者であれ1級の資格保有者であれ、または無資格の(B)の交通誘導員であれ、現場で行っている仕事に大きな差はありません。一般車両や工事車両を誘導したり、歩行者の通行の安全を確保したり、といった仕事です。それぞれの仕事内容はほとんど同じなのですが、資格によって責任の範囲や対応できる範囲が異なることは理解しておきましょう。
具体的に2級の場合には、現場の小隊長という範囲の仕事を担うことができます。実際に行っている仕事は無資格者と同じでも、無資格の交通誘導員に対して指示を出すことができるのが小隊長です。指示内容としては、たとえば現場到着後に隊員を適切な場所に配置したり、工事関係者からの要望を隊員に伝えたり、休憩のタイミングを共有させたり、などです。
交通誘導警備業務検定2級の取得方法には、「特別講習」を受ける方法と「直接検定」を受ける方法の2種類があります。それぞれの方法については、当ページの「検定合格警備員(A)になるには?」に詳しく記載しましたので、改めてご確認ください。
交通誘導警備業務検定2級は、交通誘導警備業務1級の下位資格にあたります。そのため、2級の有資格者に与えられた仕事の範囲や責任の範囲は、1級の有資格者にも全て与えられていますが、逆に、1級の有資格者に与えられている範囲の全てが、2級の有資格者に与えられているわけではありません。
学校でたとえるならば、2級の有資格者は「班長」であり、1級の有資格者は「学級委員」となります。ちなみに、無資格の交通誘導員は「班員」で、社長は「生徒会長」です。
上述の通り、実際に現場に出てしまえば、1級の有資格者であれ2級の有資格者であれ、または無資格の交通誘導員であれ、行っている業務自体に大きな違いはありません。
ただし、これも上述の通り、それぞれの立場で対応できる範囲や責任の範囲が異なることになります。2級の有資格者は、現場の小隊長の権限の範囲内で仕事をすることになりますが、1級の有資格者は、複数の隊の総責任者という立場で仕事ができるようになります。総責任者である以上、一般隊員に対してはもちろんのこと、各小隊長に対しても指示を出すことも可能です。
なお、これは警備会社にもよりますが、1級の有資格者のみ、現場代表として顧客との交渉・商談の場に同席できる、としている例も見られます。営業担当の説明をフォローする上で、とても説得力のある立場となるでしょう。
交通誘導警備業務検定1級の取得方法は、2級と同様に、「特別講習」を受ける方法か、または「直接検定」を受ける方法となります。
どちらの方法で取得を目指しても構いませんが、受講資格または受検資格として「2級の検定合格証明書の交付後、1年以上の実務経験」が必要とされている点にご注意ください。どんなに頑張って勉強しても、実務経験がなければ1級を取得できない、ということになります。
交通誘導警備業務検定1級は、交通誘導警備業務2級の上位資格にあたります。そのため、1級の有資格者は、2級の有資格者よりも幅広い権限が与えられています。また、1級の有資格者が在籍している会社は、大規模工事の警備業務を受注することができるようになるため、営業的な意味においても、1級の有資格者は貴重。能力と営業という2つの側面から評価され、1級の有資格者の資格手当や基本給は、一般に2級よりも高めになるでしょう。
NEXCO管轄の高速道路で仕事依頼を受けるには、会社でこの資格取得者がいないと難しいこともあります。保全安全管理者になるための資格取得方法と、資格試験内容や難易度をまとめました。
保全安全管理者は、高速道路の改築、維持、修繕などの路上作業に際して、一般車両や作業者の安全確保をするために、一定の技術力、安全に関する知識・指導力を有する者であるとしています。
過去5年以内に「保全安全管理講習」を修了する必要があります。
以下の①か②を満たす必要があります。
①以下の両方の実務経験が必要
交通規制を要する作業や工事(以下「工事等」という)の実務経験年数が、高速道路の交通規制を要する工事等の場合は3年以上、または高速道路以外の道路(一般国道、都道府県道、市町村道)の交通規制を要する工事等の場合は5年以上ある者。
工事等の中心となる工種、または交通規制作業や規制内作業を指導監督した実務経験年数が1年以上の者。
②過去に保全安全管理者講習を修了し、修了番号を保持したことがある者。
(引用:保全安全管理講習会)
講習会は夏期と冬季の年2回、東京会場、大阪会場の2カ所で行われます。
まずは講習会を受講し、その後、確認試験があります。後日、修了証と結果通知が郵送されてきます。
費用は、一般28,600円、賛助会員25,740円となっています。
1日講習を受けた後に、35問の択一式終了確認試験があります。難易度は高くはなく、講習をしっかり聞いていれば合格できます。
また更新コースの人は、講習の後、修了確認レポートを受講当日に提出します。
交通誘導警備業務検定に合格することで、主に次のようなメリットを得られるでしょう。
所属する警備会社の規定にもよりますが、交通誘導警備業務検定に合格することで、資格手当が加算されて給与がアップする可能性があります。
高速道路や国道などの重要な現場で警備隊長に任命されるなど、プロとしての責任ある仕事を任される機会が多くなるでしょう。
他の警備会社に転職する際、資格を保有していることは有利な材料となります。
試験で問われる内容には、基本的な護身術や三角巾による止血方法、交通事故発生時の二次被害の防止方法などが含まれているため、日常生活でも役立つことがあるかもしれません。
交通誘導警備員の労務単価が近年上昇傾向にあります。
その理由となっているのが、配置警備員の不足です。
さらに、交通誘導警備員の講習料の高さや合格率の低さが原因にもなっていると考えられています。
労務単価が上昇している現在、交通誘導警備員になる大きなチャンスと言えるのではないでしょうか。
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警備部 課長山内さん
アクティサポートから
ひとこと
収入アップを目指すなら、まずは2級を取得して一般警備員からのステップアップするのがおすすめです。アクティサポートでは資格を取得したい人を応援しており、バックアップ体制も整っています。
警備業界では、現在交通誘導警備業務検定1級を持っている人の割合は多くありません。1級は2級よりも難易度が高い資格ですが、取得することで業務の幅が広がるため、さらに高収入を目指すことも可能です。
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交通誘導員の仕事内容をよりリアルに伝えるため、今回交通誘導員の仕事を扱っている会社「アクティサポート」に監修していただきました。アクティサポートは、交通誘導員の仕事を扱う会社の中でも、16.6%(※2)と離職率が低く、賞与も年3回(※1)出すなど、働きやすさや待遇の良さが特徴の会社。交通誘導員の仕事のリアルについて、詳しくお話しをお聞きした内容をサイト内でたっぷりご紹介していきます。